icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸29巻6号

1994年05月発行

--------------------

書評「胃疾患のX線・内視鏡診断と臨床病理」 フリーアクセス

著者: 下田忠和1

所属機関: 1国立がんセンター臨床検査部病理

ページ範囲:P.526 - P.526

文献概要

 本書は,消化管の外科医とX線および内視鏡診断医の共著による胃疾患の集大成がなされた著書である.また,序文にも書かれているように著者らは病理学的知識も豊富で,これまで自分たちの経験した症例はくまなく詳細な病理学的検索がなされ,かつそれを自分の目で確認してきた.したがって,本書で提示された症例はすべて著者らの努力の結晶であり,熱い情熱が伝わってくるようである.それにしても胃に関する疾患をここまで集積し,しかも臨床と病理を併せて解析したことには頭が下がる思いである.

 本書の特徴は,胃癌の疫学から始まって,早期胃癌,進行癌,そしてそれらの診断と治療,更には集団検診など極めて広範囲,かつ基礎的なことから最近の進歩までが網羅されていることである.また,これらが症例中心に分かりやすく述べられており,これから消化管診断学を学ぼうという人たちのみならず,ある程度勉強をした人にも改めて知識を整理するには便利な著書でもある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら