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文献詳細

雑誌文献

胃と腸29巻6号

1994年05月発行

文献概要

今月の主題 アフタ様病変のみのCrohn病 主題症例

アフタ様病変のみで発症し9年間経過が観察された大腸Crohn病の1例

著者: 渕上忠彦1 今村健三郎12 岩下明徳3

所属機関: 1松山赤十字病院消化器科 2中央病院内科 3福岡大学筑紫病院病理

ページ範囲:P.547 - P.556

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要旨 患者は34歳,男性.下痢,体重減少で発症.3か月後の注腸X線検査,大腸内視鏡検査で大腸全域にわたり,密度に差はあるがアフタ様病変が認められ,生検で非乾酪性肉芽腫が証明された.更に,10か月後には縦走潰瘍へと進展し肛門部病変が出現した.2年4か月後に敷石像へと進展し,この時点で腸管を腫瘤として触知するようになった.TPNなどの栄養療法を主体に治療しているが,その後更に7年間の経過で,瘻孔形成などの重篤な合併症は出現しなかった.Crohn病に見られるaphthoid ulcerの進展様式とその意義について考察した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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