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文献詳細

雑誌文献

胃と腸29巻6号

1994年05月発行

文献概要

今月の主題 アフタ様病変のみのCrohn病 主題症例

長期間にわたってアフタ様病変がみられたCrohn病の1例

著者: 大塚弘友1 磯彰格1 清水誠治1 多田正大1 川井啓市2

所属機関: 1京都第一赤十字病院胃腸科 2京都府立医科大学公衆衛生

ページ範囲:P.557 - P.560

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要旨 患者は15歳,男性.泥状下痢便を主訴に来院.初回消化管X線・内視鏡検査で直腸から下行結腸,横行結腸,回盲弁,回腸に多発するアフタ様病変を認めた.感染性腸炎が否定され,大腸生検により非乾酪性肉芽腫を認め,アフタ様病変のみの小腸・大腸型Crohn病と診断した.初診時から2年間は半消化態栄養療法のみを施行したが,アフタ様病変が消褪しないため,その後ステロイド療法を併用した.臨床症状は改善したにもかかわらず,3年6か月間にわたりアフタ様病変は不変であった.本症例のようにアフタ様病変が長期間観察され不変であった,という報告は少なく,Crohn病の自然史を考えるうえで興味深い症例であると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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