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文献詳細

雑誌文献

胃と腸29巻6号

1994年05月発行

今月の主題 アフタ様病変のみのCrohn病

主題症例

アフタ様病変のみから成るCrohn病の1例―5年間の経時的推移

著者: 檜沢一興1 飯田三雄12 青柳邦彦1 興梠憲男1 八尾隆史3 藤島正敏1

所属機関: 1九州大学医学部第2内科 2川崎医科大学内科学消化器Ⅱ 3九州大学医学部第2病理

ページ範囲:P.567 - P.573

文献概要

要旨 アフタ様病変のみから成るCrohn病症例の5年間の経過を報告する.患者は16歳,男性.1988年4月,腹痛,下痢,体重減少を主訴に来院.軽度の炎症所見を認め,X線検査で胃,十二指腸,小腸,大腸に径2mmまでのバリウム斑を有するアフタ様病変を認めた.各部位からの生検組織から非乾酪性肉芽腫が検出され,Crohn病と診断した.入院後10週間の中心静脈栄養療法で自覚症状,炎症所見は消失し,アフタ様病変も著明に改善した.以後,外来で半消化態栄養剤の投与を行い,ほぼ臨床的緩解は維持されていたが,1年3か月後に十二指腸,2年後に小腸,2年6か月後に胃,3年11か月後には大腸にアフタ様病変の再発が認められた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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