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文献詳細

雑誌文献

胃と腸29巻7号

1994年06月発行

文献概要

今月の主題 多発胃癌 主題

多発胃癌―X線診断の立場から―特に微小癌を除く副病変の術前診断の検討

著者: 美園俊明12 西俣寛人2 掘雅英3 西俣嘉人2 尾辻章宣4 中村勇一2 野口昌宏2 尾辻真人2 大井秀久2 新原亨2 徳重浩一2 児島豊史2 徳田雅代2 有馬暉勝2 末永豊邦5

所属機関: 1鹿児島市医師会病院消化器内科 2鹿児島大学医学部第2内科 3今村病院消化器内科 4尾辻外科病院 5南風病院外科

ページ範囲:P.643 - P.655

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要旨 切除胃癌1,603例の全割による組織検査の結果,247例の多発癌を検索しえた.このうち最大径6mm以上の副病変を対象にX線学的検討を行い,更に肉眼診断,肉眼型,組織型,深達度,発生部位や癌の大きさを対比し下記の結果を得た.多発癌の頻度は15.4%で,早期癌で18.0%,進行癌で12.1%であった.術前X線診断で確診できた病変は34.9%で,存在を指摘できなかった病変は49.6%であった.見直し診断では診断率が向上したが,やはり27.2%は存在診断ができなかった.術前に診断できない病変は平坦型や浅い陥凹型の粘膜内癌が多く,特に未分化型に多かった.発生部位では,ほぼ全領域に分布していたが,前壁,大彎,前庭部の診断率が低かった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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