icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸29巻7号

1994年06月発行

今月の主題 多発胃癌

主題

多発胃癌の検討―臨床診断の立場から

著者: 野見山祐次1 渕上忠彦1 岩下明徳2 松坂俊光3

所属機関: 1松山赤十字病院消化器科 2福岡大学筑紫病院病理 3松山赤十字病院外科

ページ範囲:P.657 - P.665

文献概要

要旨 当院で外科的もしくは内視鏡的に切除された胃癌1,871例のうち,同時性多発胃癌は156例(8.3%)であった.これらのうち切除標本で指摘可能な130例279病変を対象とし,術前診断,見逃し病変の拾い上げ診断の検討を行った.術前正診率は68.5%であった.初回検査の正診率は,内視鏡検査はX線検査に比し有意に高かった.主病変と副病変問の距離には見逃し率に有意差はなく,見逃し率の高い病変は深達度m,最大径が5mm以下,また占拠部位では体上部と幽門部,小彎で,見逃し病変に多発癌としての特徴はなかった.拾い上げ診断能はX線検査53.5%,内視鏡検査41.9%で両者間に差はなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら