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文献詳細

雑誌文献

胃と腸29巻7号

1994年06月発行

文献概要

研究

胃原発悪性リンパ腫の肉眼形態分類と発育進展様式の関係

著者: 石堂達也1 森尚義2 菊池正教3 真田勝弘4 川崎恒雄5 西俣嘉人6 青崎真一郎6 高橋敦7

所属機関: 1国立がんセンター中央病院内科 2名古屋大学医学部第1病理 3筑波大学基礎医学系病理 4土浦協同病院外科 5取手協同病院外科 6鹿児島大学医学部第2内科 7日立製作所日立総合病院病理科

ページ範囲:P.707 - P.717

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要旨 胃原発悪性リンパ腫(以下胃悪性リンパ腫)における肉眼形態をsubmucosal tumor-like type(以下ST type; 粘膜下層・筋層を中心とする限局膨張性増殖を想定したもの),non-submucosal tumor-like type(以下non-ST type; 粘膜に沿ったびまん性浸潤性増殖を想定したもの),そしてcombined type(それら両型の形態を有するもの)の3つに分類した.ST typeは,胃悪性リンパ腫の27%を占めlarge cell,immunoblastic typeと有意な関連性が認められ,reactive lymphoid cell hyperplasia(以下RLH)の合併は少ない.non-ST typeは,胃悪性リンパ腫の68%を占めdiffuse,small cleaved cell type; plasmacytomaと関連性が認められ,RLH合併頻度が高い.combined typeは5%のみであった.今回の検討から胃悪性リンパ腫の肉眼形態は組織型,増殖様式,RLH合併の有無と有意に関係していることが示唆された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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