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文献詳細

雑誌文献

胃と腸29巻8号

1994年07月発行

文献概要

今月の主題 胆管癌の画像と病理 主題

胆管癌のX線所見と組織像の対比

著者: 深田伸二1 二村雄次1 神谷順一1 近藤哲1 梛野正人1 宮地正彦1 金井道夫1

所属機関: 1名古屋大学医学部第1外科

ページ範囲:P.761 - P.770

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要旨 胆管癌の胆管壁内浸潤範囲の診断は鮮明な胆管造影で,主病巣に連続する硬化・狭小像をもとに診断し,満足すべき手術成績を得ている.様々な体位で撮影した鮮明な造影像に経皮経肝胆道鏡(PTCS)診断を組み合わせることにより診断能は向上する.特に,表層拡大進展の有無やその範囲の確定診断にはX線所見のみからでは無理で,PTCSが不可欠である.尾状葉胆管枝(B1)根部造影所見と組織所見との対比の結果,B1根部に狭窄を認めない群と長い狭窄群,造影不良群ではPTCSを加えればB1根部への癌浸潤の有無を診断できると考えられた.B1根部の短い狭窄群では,2/3は炎症細胞浸潤と線維増生のみで癌浸潤はなかったが,1/3の症例では癌浸潤を認め,今後の検討が必要と思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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