icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸29巻8号

1994年07月発行

文献概要

今月の主題 胆管癌の画像と病理 主題症例

胆道二重造影が診断に有用であった陥凹型早期胆管癌の1例

著者: 山中桓夫1 大沢博之1 佐藤一弘2 大橋明3

所属機関: 1自治医科大学大宮医療センター消化器内科 2順天堂大学医学部消化器内科 3大分県立三重病院内科

ページ範囲:P.827 - P.831

文献購入ページに移動
要旨 患者は48歳,男性.発熱を伴う右季肋部痛を主訴に来院.超音波検査で胆嚢結石・肝外胆管拡張,ERCPでは膵胆管合流異常・嚢胞状胆管拡張が示された.胆道二重造影で拡張胆管の一部に陥凹性病変・粘膜微細構造の消失および顆粒状変化を認め,同時に施行した胆汁細胞診の結果,Class V(腺癌)と判定された.血管造影では胆管周囲動脈叢に明らかなencasementは認められず,膵胆管合流異常に合併した胆管内に限局する陥凹性胆管癌と診断した.膵頭十二指腸切除術が施行され,病理組織学的に乳頭腺癌,深達度mと診断された.本症では早期胆管癌診断における胆道二重造影の有用性が強調された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?