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文献詳細

雑誌文献

胃と腸29巻8号

1994年07月発行

文献概要

研究

高分化型進行大腸癌の高・低異型度による生物学的悪性度の差について

著者: 片桐耕吾12 渡辺英伸2 味岡洋一2 吉田光宏2 酒井義浩3

所属機関: 1東邦大学医学部第3内科 2新潟大学医学部第1病理 3東邦大学大橋病院消化器診断部

ページ範囲:P.841 - P.849

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要旨 高分化型進行大腸癌(916例)を細胞異型度から低異型度癌(面積が70%以上,24例)と高異型度癌(892例)に分類し,その組織学的予後因子を検討した.n(+)は,それぞれ,11.1%と37.4%(p<0.05),1y(+)は7.1%と39.6%(p<0.05),v(+)は7.1%と75.0%(p<0.01)であった.原発巣が低異型度癌のうち,転移巣の異型度が低異型度癌であったのは,n(+)の1/2例(この1例では高異型度癌も転移),ly(+)の0/1例,v(+)の1/1例(高異型度癌も転移)であった.細胞異型度は高分化型大腸癌の悪性度判定に重要であるばかりでなく,大腸癌の組織診断基準や内視鏡的治療判定基準にも応用されるべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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