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文献詳細

雑誌文献

胃と腸29巻9号

1994年08月発行

今月の主題 食道のヨード不染帯

主題症例

生検病理診断が経時的に変化したヨード不染帯の1例

著者: 名川弘一1 瀬戸泰之1 武藤泰彦1 甲斐崎祥一1 野村和成2 森正也3 佐藤明3 武藤徹一郎1

所属機関: 1東京大学医学部第1外科 2埼玉野村病院 3東京大学医学部病理

ページ範囲:P.947 - P.950

文献概要

要旨 患者は72歳,男性.スクリーニング検査として上部消化管内視鏡検査が行われた際に食道上部に不染帯が発見された.生検所見で異型性が認められなかったため,経過観察となった.その後の生検所見でdysplasiaと診断され,最終的にsquamous cell carcinomaと診断されたために内視鏡下粘膜切除が行われた.切除標本の再構築像では異型性のheterogeneityが認められた.本症例はヨード不染帯の経過観察例であるが,経過観察中に生検所見でdysplasiaとされた場合,積極的な内視鏡下粘膜切除を行い病変全体の組織学的検討をすべきであると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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