胃と腸3巻10号

1968年09月発行

今月の主題 直視下診断法 症例

前壁Ⅱc型早期胃癌の1例

著者： 藤田卓三¹ 江村武志¹ 渡辺英介¹ 安元真武¹ 染矢内記¹ 高良勲¹ 藤井正博¹ 後藤淳郎¹ 国崎忠彦¹ 有松祥雄¹ 金戸昭¹ 米湊徹¹ 諸隈一徳¹ 佐藤晋昭¹ 谷口英之輔¹

所属機関： ¹久留米大学医学部第二内科教室

ページ範囲：P.1249 - P.1253

Ⅰ．症例

　患　者：小○テ○エ，43歳，女

　主　訴：上腹部痛

　現病歴：約3力月前より，空腹時に上腹部痛をおぼえ，食欲不振で時々悪心があった．便通1日1行．

　既往歴：23歳の時に肺結核に罹患．25歳時，卵巣腫瘍の摘出術．39歳時，甲状腺癌の手術をうけている．

　家族歴：特記することはない．