icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸3巻10号

1968年09月発行

文献概要

技術解説

私のレントゲン検査

著者: 鈴木武松12

所属機関: 1昭和大学医学部外科 2品川区医師会臨床検査センター

ページ範囲:P.1307 - P.1316

文献購入ページに移動
Ⅰ.はじめに

 近時,早期胃癌診断の重要性がさけばれ,私共第一線臨床医の間でも,臨床カンファレンスが盛んに行なわれるようになり,いろいろな胃X線写真を読影させられる機会が次第に多くなってきた.そこで常々気づくことは,胃X線写真の撮り方が,余りにも人によって違い過ぎるということである.しかし正確な診断をするためには,病変を忠実に描写する技術と,それを正確に読む目とが必要であるが,まずよいX線写真を撮ることが第一歩のように思う.

 胃X線撮影の場合には大ざっぱな言い方が許されるならば(誰が撮っても同じX線像が撮れるとは限らないが),こうすれば,こんなように撮れるという言い方ができよう,それは少くなくとも自分も読み易く,他人にも読ませ易い写真は撮れるだろうということである.ではそんな胃X線写真を撮るにはどうすればよいかと自分なりに考えてみた.

 以前から胃X線検査は弾力的或いは臨機応変な検査でなければいけないといわれているが,その意味は自分勝手な検査をしてよいということではなく,一応の検査体系及び検査理論を自分なりに考えて検査をすることであろう.それが自分も読み易く,他人にも読ませ易いX線写真を撮るコツであろう.そこで日常行なっている胃X線検査に対する私の考え方についてのべる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?