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文献詳細

雑誌文献

胃と腸3巻6号

1968年06月発行

文献概要

今月の主題 前癌病変としての胃潰瘍とポリープの意義 ポリープの部

前癌病変としての胃ポリープ―悪性ポリープの発生機序について

著者: 土地邦和1 武藤徹一郎1

所属機関: 1東京大学医学部石川外科

ページ範囲:P.749 - P.755

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Ⅰ.はじめに

 胃癌の発生母地として,これまで,胃潰瘍,胃ポリープ,胃炎,迷入組織の四者があげられてきた.

 これらのうち,胃ポリープについては,比較的高率の癌化率が指摘されてきたにもかかわらず1)2),潰瘍癌について,Hauser3),Newcomb4),さらには,久留5),村上6),太田7)らによって示されたような一応の形態学的判定基準がなく,一般的には,有茎性の悪性ポリープをポリープ癌とし,ポリープが2次的に癌化したものと考えられてきたようである.

 この場合ポリープとしては,いわゆる腺腫性(過形成性)ポリープ8)9)(Evans10),Ming11)などのRegenerative Polyp,中村の1型12))のみが想定され,最近問題にされているような異型性ポリープ13)(Evans,MingなどのAdenomatous Polyp,中村のⅢ型)はとりあげられていない.

 そこで著者は,頻度からみて圧倒的に多いいわゆる腺腫性ポリープのみに限って,その癌化の問題を検討してみた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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