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文献詳細

雑誌文献

胃と腸3巻8号

1968年07月発行

文献概要

今月の主題 進行癌の問題点 綜説

早期胃癌と誤診した進行癌―早期癌と進行癌の相関

著者: 西満正1 高木国夫1 深見敦夫1 鈴木宏彰1 嶋田久1 柿田紀男1

所属機関: 1癌研究会附属病院外科

ページ範囲:P.905 - P.914

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Ⅰ.はじめに

 私共のところでは毎年220例前後の胃癌の手術がある.

 昨年は237例の手術がおこなわれ,そのうち早期胃癌は粘膜内癌30例,粘膜下層癌31例合計61例であった.このほかに手術前には早期胃癌と診断されていたが,切除後の組織学的な検索により,癌が粘膜下層を越えているために進行癌とされた症例が9例あった.

 この9例を中心に,やや古い症例も加えてそれぞれの概略を提示しよう.

 現在,われわれは粘膜下層と固有筋層の境界を目印にして,胃壁における癌浸潤の純粋に形態学的な深さの判定のみで表在癌は早期癌,深達癌は進行癌と分類している.

 今回提示したような症例を記載するにあたって,附題として早期癌と進行癌の相関についても述べたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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