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文献詳細

雑誌文献

胃と腸3巻8号

1968年07月発行

文献概要

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編集後記

著者: 村上忠重

所属機関:

ページ範囲:P.1055 - P.1055

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 本号はとくに進行癌を中心にして編集した.これまで編集の主力を早期胃癌においてきたが,やはり進行癌についても触れなくては片手落ちだという意見が強く起こってきた.もち論進行癌ならば何でもいいというわけではなく,早期胃癌だと思って手術をしてみたら,組織学的には早期胃癌の範疇を越えていて進行癌だった例とか,また進行癌でも凹凸の度が少なくて誤診の危険の多いスキルスなどとかについて特に考えようとしたわけである.また進行癌であり乍ら,早期胃癌と同じように予後のよい胃癌がある.それは一体どんな胃癌なのかという考察もして貰った.要するに早期胃癌との関連において,進行癌を見直してみようと考えたわけである.

 著者の方々の御努力で大変面白い論文が揃った.何れも臨床に密着した観察がなされており,貴重な記録である.また進行癌に関する座談会も非常に円滑な進行を示し,文章に尽せない微妙な面白さが醸し出されている.進行癌も見方を変えると大変面白くなるものである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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