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書評「薬物精神療法」
著者: 池見酉次郎1
所属機関: 1九州大学
ページ範囲:P.1102 - P.1102
文献購入ページに移動 近年,向精神薬のめざましい発展にともない,精神科以外の一般臨床家の日常の処方にも,向精神薬がもりこまれる機会が,日ましに多くなってきた.
患者の体の症状の背後にある心理的因子にたいする,臨床家たちの洞察が深まれば深まるほど,身体諸器管にたいする処置や投薬だけでなく,患者の心に働きかけるさまざまな療法を併せ行う,いわゆる心身医学的な治療の重要性が注目されるようになってきた.ところが,一般臨床家にとっては,特殊な訓練を要し,非常な時間と労力を費さねばならぬ心理療法を日常実践するのは,容易なことではない.そこで,今日,一般臨床における心身医学的な治療の大きな部分をしめるのは,身体的な療法と向精神薬の併用である.
患者の体の症状の背後にある心理的因子にたいする,臨床家たちの洞察が深まれば深まるほど,身体諸器管にたいする処置や投薬だけでなく,患者の心に働きかけるさまざまな療法を併せ行う,いわゆる心身医学的な治療の重要性が注目されるようになってきた.ところが,一般臨床家にとっては,特殊な訓練を要し,非常な時間と労力を費さねばならぬ心理療法を日常実践するのは,容易なことではない.そこで,今日,一般臨床における心身医学的な治療の大きな部分をしめるのは,身体的な療法と向精神薬の併用である.
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