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文献詳細

雑誌文献

胃と腸3巻9号

1968年08月発行

今月の主題 消化管の医原性疾患

症例

腸閉塞を呈した回腸血管腫について

著者: 谷村弘1 好地衛1 上原洋一郎1 黄秋雄1 戸部隆吉1

所属機関: 1日本バプテスト病院外科

ページ範囲:P.1127 - P.1131

文献概要

Ⅰ.緒言

 小腸の良性腫瘍は比較的まれなものであり,主としてポリープ,腺腫や脂肪腫である.血管腫はきわめてまれで,その内の5~9%を占めるに過ぎない.欧米においてもRiverの集計では1956年まで小腸良性血管腫は127例であり1),1962年Reifferscheidは悪性のものも含めて337例をまとめている2).本邦においては小腸の良性血管腫はまだ9例が報告されているのみであり,血管腫によって誘発された腸重積の症例はわずか3例である3).しかし血管腫によって起った狭窄のために腸閉塞を招来した症例は未だ報告されていない,

 われわれは最近腸閉塞症状をおこし,その原因が回腸の毛細血管腫による狭窄であると考えられる症例を経験したので紹介する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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