icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸30巻1号

1995年01月発行

今月の主題 胃癌の診断と治療―最近の動向

主題

胃癌の新肉眼分類における使用上の留意点―臨床診断の立場から

著者: 清水宏1 馬場保昌1

所属機関: 1癌研究会付属病院内科

ページ範囲:P.21 - P.30

文献概要

要旨 胃癌の新肉眼分類における使用上の留意点について,臨床診断の立場から症例を中心に検討した.この新分類により,次のような点が改善されたと考えられた.①いわゆる早期癌類似進行癌の分類・表記の問題が解決された.②Borrmann分類からの脱却により混乱が避けられる.③TNM分類を併用することで,より国際的に通用するものになった.④臨床・手術・総合所見という各段階での記載により,本来の病変が明瞭となり,また統計処理の向上も期待できる.また,この分類を実際に使用する際には,X線および内視鏡による正確な病変の描出と診断能の向上が必要である.特に隆起型癌の深達度診断の確立と,胃壁収縮が生じていない初期のスキルス型癌(latent linitis plastica型癌)の臨床病理学的特徴を生かせる肉眼分類とその表記法が今後の課題と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら