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文献詳細

雑誌文献

胃と腸30巻1号

1995年01月発行

今月の主題 胃癌の診断と治療―最近の動向

主題

20MHzの超音波内視鏡による胃壁の層構造の再検討と胃癌深達度診断への応用

著者: 芳野純治1 中澤三郎1 山近仁1 若林貴夫1 渡辺量己1 原田公1 杉山和久1

所属機関: 1藤田保健衛生大学第二病院内科

ページ範囲:P.65 - P.70

文献概要

要旨 20MHzの超音波内視鏡で胃壁の層構造を解析し,胃癌の深達度診断における応用を検討した.正常胃切除標本の水浸下のEUS像では,胃壁は全11層に分離された.従来の胃壁の5層構造と対比すると,第2層が3層に,第3層が3層に,第4層が3層に分離された.一方,臨床においては第3層が3層に分離されにくく,全9層にほぼ恒常的に描出された.粘膜筋板は第3層内の上層に1層の低エコーの層として描出されると考えられた.特に,第2c層,第4b層が恒常的に描出されることから,m癌の診断,mp癌の浸潤の程度,mp癌とss癌との鑑別などの深達度診断に貢献すると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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