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文献詳細

雑誌文献

胃と腸30巻1号

1995年01月発行

研究

PCNA発現を指標としたヒト胃癌の増殖動態の研究―画像解析による定量的検討の試み

著者: 秋山好光1 斉藤澄1 大倉康男2 伴慎一3 中村恭一4

所属機関: 1国立国際医療センター病理 2東京都がん検診センター病理 3埼玉医科大学第2病理 4東京医科歯科大学医学部第1病理

ページ範囲:P.113 - P.119

文献概要

要旨 画像解析装置(OLYMPUS Color Image Analyser CIA-100)を用い,胃粘膜上皮と胃癌組織におけるproliferating cell nuclear antigen(PCNA)の発現を定量的に検討した.免疫組織化学標本における細胞核の光の透過度から染色濃度を測定したところ,PCNA陽性細胞は高い値を,陰性細胞は低い値を示し,陰性・陽性の境界値が決定された.その結果,PCNA陽性率は胃癌組織(50.6±20.7%)が非癌上皮(26.5±9.0%)に比べ有意に高く,部位別では深部浸潤部(61.5±19.1%)が粘膜内(49.5±19.0%)より高い値を示した.組織型別では分化型癌(60.1±16.2%)が未分化型癌(31.5±14.7%)よりも有意に高く,胃癌取扱い規約分類では乳頭腺癌・高分化管状腺癌が特に高く,以下,中分化管状腺癌,低分化腺癌,印環細胞癌の順であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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