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レベルアップ講座 診断困難例から消化管診断学のあり方を問う
上行結腸の表面型病変を見逃した1例
著者: 多田正大1
所属機関: 1京都第一赤十字病院胃腸科
ページ範囲:P.120 - P.122
文献購入ページに移動手術後1年目の1994年7月に行った注腸X線検査で,初めて,上行結腸に異常所見が指摘された(Fig. 2).扁平な病変は前回よりも若干増大していたが,楕円形の腫瘍の辺縁を明瞭にたどることができる.後日行った内視鏡検査でも,周辺粘膜と色調の差がない,表面型病変を確認した(Fig. 3).粘膜切除術によって17×10mmの大きさのⅡa様病変を内視鏡治療したが,病理組織学的にはtubular adenomaであった(Fig. 4a,b).
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