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文献詳細

雑誌文献

胃と腸30巻10号

1995年09月発行

今月の主題 微小胃癌

主題

拡大内視鏡観察からみた微小胃癌の臨床診断の限界

著者: 榊信廣1 加藤久人2 滝澤登一郎3 門馬久美子4 山田義也4 屠聿揚4 石川主税4 荒川丈夫1

所属機関: 1東京都立駒込病院内視鏡科 2早期胃癌検診協会 3東京都立駒込病院病理科 4東京都立駒込病院内科

ページ範囲:P.1239 - P.1248

文献概要

要旨 点または線状に陥凹した胃小窩単位の模様像を観察する拡大内視鏡観察の微小胃癌診断での有用性と限界について,診断困難であった微小・小胃癌4症例の拡大内視鏡所見を提示すると共に,内視鏡的粘膜切除術で治療された微小胃癌34病変と組織学的に診断された微小胃癌113病変を検討し考察を加えた.結論として,微小胃癌の拡大内視鏡観察では,腺管密度が高い大半の高分化管状腺癌においては有用であるが,構造異型に乏しい高~中分化型癌や腺管構造の異常を伴わない低分化腺癌,印環細胞癌の正確な診断は困難と思われた.すなわち,診断が容易な症例のみ発見しているのが,微小胃癌の拡大内視鏡を含む内視鏡診断の限界と考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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