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文献詳細

雑誌文献

胃と腸30巻10号

1995年09月発行

文献概要

今月の主題 微小胃癌 主題研究

X線的胃小区像からみた背景粘膜の質的診断

著者: 馬場保昌12 中原慶太2 森田秀祐2 加来幸生2 武本憲重2 高橋孝3 冨松久信45 加藤洋4

所属機関: 1癌研究会付属病院総合検診センター 2癌研究会付属病院総合検診センター内科 3癌研究会付属病院総合検診センター外科 4癌研究会付属病院総合検診センター研究所病理部 5早期胃癌検診協会

ページ範囲:P.1315 - P.1324

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要旨 幽門腺粘膜領域55例(噴門腺粘膜領域1例を含む),中間帯領域27例,胃底腺粘膜領域22例の比較的小さな早期癌計104例を対象に,病巣周囲粘膜領域を任意に選択し,X線二重造影による胃小区像からみた背景粘膜の質的診断について検討した.①顆粒の大きさ,粘膜萎縮あるいは腸上皮化生の程度,顆粒間の開大,顆粒の大きさと形の均一性の所見から総合的に判定することによって可能である.②これらの所見に,解剖学的な部位,性別や年齢などによる腺境界の移動を加味することによって,診断はより正確になる.③X線的に描出された比較的大きな胃小区像の表面には,更に微細に分画された顆粒状陰影や微小な点状陰影が認められ,粘膜萎縮の変化によって大顆粒から小顆粒への分画が生じることが推察された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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