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文献詳細

雑誌文献

胃と腸30巻10号

1995年09月発行

早期胃癌研究会症例

深達度smの胃MALTリンパ腫の1例

著者: 下平雅哉1 後藤秀実1 長谷智1 丹羽康正1 宮田章弘1 吉田昌弘1 早川哲夫1 瀬川昴生2 塚本純久3

所属機関: 1名古屋大学医学部第2内科 2豊橋市民病院内科 3愛知県総合保険センター消化器診断部

ページ範囲:P.1325 - P.1329

文献概要

要旨 患者は57歳,女性.人間ドックの上部消化管造影検査および内視鏡検査で,胃角部前壁に陥凹性病変を指摘され,精査・加療のため当科へ入院となった.上部消化管造影検査では,胃角部前壁に粘膜集中を伴う比較的境界明瞭な浅い陥凹を認め,その辺縁に明らかな不整像は認めなかった.陥凹に連続して粗大顆粒状変化を呈する局面を認めたが,その範囲は判然としなかった.上部消化管内視鏡検査でも同様の所見であり,表層型胃悪性リンパ腫と診断した.生検で悪性リンパ腫と確診され,胃全摘術が施行された.病理組織学的に,深達度smのmucosa-associated lymphoid tissue(MALT)リンパ腫であった.脈管侵襲,リンパ節転移は認めなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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