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文献詳細

雑誌文献

胃と腸30巻11号

1995年10月発行

文献概要

今月の主題 食道表在癌の発育進展―症例から学ぶ 主題症例 2.経過観察中に癌と診断された症例

長期間逆追跡しえた食道表在癌の2例

著者: 細井董三1 山村彰彦1 岡田利邦1 山田耕三1 東馨1 中井呈子1 中村尚志1 郷佳克1 今井俊夫1 山本浩史1 牧角良二1 西沢護2 野本一夫2 志賀俊明2 大倉康男2 遠藤光夫3 竹下公矢3 永井鑑3 河野辰幸3 井上晴洋3

所属機関: 1多摩がん検診センター 2東京都がん検診センター 3東京医科歯科大学医学部第1外科

ページ範囲:P.1372 - P.1378

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要旨 内視鏡的に長期経過観察した食道粘膜癌の2例を報告した.〔症例1〕は4年8か月の観察期間に0-Ⅱc+Ⅱb型のまま経過し,深達度もm1にとどまっていた.〔症例2〕は4年11か月の観察期間にm1からm2への進展が推定されたが,病型は0-Ⅱc+Ⅱb型のままであった.これらは,食道癌も粘膜癌の段階では,一般に言われているように発育は極めて緩徐であることの証明と考えられるが,2例とも組織学的に異型度の比較的弱い癌であり,粘膜癌の中でも発育は遅い部類に属する症例と思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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