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文献詳細

雑誌文献

胃と腸30巻11号

1995年10月発行

文献概要

今月の主題 食道表在癌の発育進展―症例から学ぶ 主題症例 3.疑診例の経過

長期間にわたり経過観察しえた陥凹を伴う隆起型食道表在癌の2例

著者: 山田義也1 吉田操2 門馬久美子1 葉梨智子2 榊信廣3 中村二郎4 小池盛雄4 加藤久人5 小沢昭司6

所属機関: 1東京都立駒込病院内科 2東京都立駒込病院外科 3東京都立駒込病院内視鏡科 4東京都立駒込病院病理科 5早期胃癌検診協会 6小沢胃腸科

ページ範囲:P.1391 - P.1396

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要旨 3年および1.5年の自然経過を観察しえた隆起型食道表在癌2例を経験した.〔症例1〕は,下部食道に細顆粒状の凹凸を示す白色隆起を指摘され,生検で食道炎と診断され,経過観察となった.3年後には隆起は0-1型を示すほどに増大し,生検で扁平上皮癌と診断された.〔症例2〕は,中部食道の白色隆起を指摘され,生検で乳頭腫と診断され,経過観察となった.1.5年後には白色隆起は増大し,生検で扁平上皮癌と診断された.2症例とも,早期から隆起の周囲に陥凹を伴っており,病変の増大時にも形態的特徴に変化はなかった.また,いずれの症例においても,初回生検時には良性病変と診断されており,初期診断の難しい症例であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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