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文献詳細

雑誌文献

胃と腸30巻11号

1995年10月発行

文献概要

今月の主題 食道表在癌の発育進展―症例から学ぶ 主題症例 4.短期間で著名な形態変化を呈した症例 a)増大例

0-Ⅱc(sm)型から急速に形の変化した0-1+Ⅱc型食道表在癌の1例

著者: 加藤久人1 斉藤彰一1 浜本順博1 河野通康1 光永憲央1 西村克人1 門馬久美子2 吉田操3 川村徹4 小池盛雄4 市川平三郎1

所属機関: 1早期胃癌検診協会 2東京都立駒込病院内科 3東京都立駒込病院外科 4東京都立駒込病院病理科

ページ範囲:P.1403 - P.1407

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要旨 患者は63歳,男性.胃集検で食道病変を指摘された.初回内視鏡検査では,上切歯列から27~33cmの前壁を中心とした0-Ⅱc型,中央部は粗大顆粒状の辺縁隆起を伴った陥凹であり,0-Ⅱc(sm)型と考えられた.2か月後の内視鏡検査で,病巣の一部に丈の高い隆起が出現し0-Ⅰ+Ⅱc型に変化した.X線検査で0-Ⅰ部分は著明なひだ肥厚様の透亮像として描出され,深達度sm2と推定された.病理所見は,5.5×5.2cmの0-Ⅰ+Ⅱc型,深達度sm3,中分化型扁平上皮癌,ly2,v1,n4(+).0-Ⅱc病変の粘膜下層浸潤に伴い,0-I型の隆起が出現した症例であり,初回検査時の“壁を弛緩させると一部がわずかに盛り上がる所見”は粘膜下層浸潤を示唆すると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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