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文献詳細

雑誌文献

胃と腸30巻11号

1995年10月発行

今月の主題 食道表在癌の発育進展―症例から学ぶ

主題症例 4.短期間で著名な形態変化を呈した症例 b)縮小例

初診時から手術までの間に明らかに縮小した食道表在癌の1例

著者: 玉井拙夫1 多羅尾和郎1 大川伸一1 宮川薫1 小泉博義2 青山法夫2 徳永誠2 挟間田伸介2 亀田陽一3

所属機関: 1神奈川県立がんセンター内科第2科 2神奈川県立がんセンター外科第1科 3神奈川県立がんセンター病理

ページ範囲:P.1409 - P.1412

文献概要

要旨 患者は61歳,男性.食物摂取時の異和感を主訴に1989年1月17日来院.同日の内視鏡検査で上切歯列から34cm前壁1/3周強に,菱形の発赤したⅡc病変を認めた.その後愁訴は消失し,手術直前(4週間後)の内視鏡検査では明らかに縮小し,点在するⅡa病変となっていた,粘膜下の癌遺残を危惧し,開胸切除を行った.中分化型扁平上皮癌,sm1,ly0,V0,n0,であった.切除標本で病変が非常に小さいにもかかわらずsm浸潤を呈していたことから,何らかの原因で表層性の癌が脱落したものと考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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