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文献詳細

雑誌文献

胃と腸30巻11号

1995年10月発行

文献概要

早期胃癌研究会症例

Barrett食道に発生した食道表在腺癌の1例

著者: 銭谷明1 石岡知憲1 正宗研1 上坂佳敬2 佐藤誠3

所属機関: 1秋田大学医学部第1内科 2秋田大学医学部第1病理 3佐藤医院

ページ範囲:P.1445 - P.1450

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要旨 患者は78歳,男性.痛風のため近医に入院中,食道腫瘍を指摘され当科に紹介入院となった.食道X線検査で下部食道に径1.5cm大の表面凹凸を示す隆起性病変を認めた.内視鏡所見では食道胃接合部口側に2/3周を占める,発赤した毛細血管網を透見しうるビロード状粘膜を認め,これから3~4mmの幅を有する帯状のビロード状粘膜が2条口側に伸び,うち1条の口側端(切歯列から33cm)に発赤,表面凹凸を示す隆起性病変が認められた.Barrett食道に発生した食道腺癌と診断し,内視鏡的粘膜切除術を施行した.組織学的には深達度m3の高分化型管状腺癌であった.p53による免疫組織染色では癌部,非癌部とも染色されなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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