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文献詳細

雑誌文献

胃と腸30巻11号

1995年10月発行

文献概要

症例

オキシドールの浣腸による出血性大腸炎の1例

著者: 安達洋祐1 松隈哲人1 小西治郎2 舟橋玲2 葉倫建2 磯恭典2 綾部欣司2 森山正明2

所属機関: 1済生会八幡総合病院消化器科 2済生会八幡総合病院外科

ページ範囲:P.1462 - P.1464

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要旨 オキシドールを浣腸して生じた急性出血性大腸炎を経験した.患者は67歳の男性.便秘がありオキシドールを浣腸したところ,肛門出血・便意頻回・残便感を生じた.発症後3日目に行った大腸内視鏡検査では,歯状線から35cmまでの直腸・S状結腸に粘膜の著明な発赤・浮腫を認め,下部直腸にはびらん・出血が見られた.7日目には症状はほぼ消失し,17日目の大腸内視鏡検査では,粘膜の発赤・浮腫は改善しており,再生上皮を伴った浅い縦走潰瘍瘢痕が見られた.25日目にはほぼ正常の粘膜となった.薬剤を注腸して発症した大腸炎はまれであり,内視鏡所見を呈示し報告した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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