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文献詳細

雑誌文献

胃と腸30巻12号

1995年11月発行

今月の主題 大腸腺腫の診断と取り扱い

主題

5mm以下の大腸微小腺腫の診断と取り扱い―見つけ出しと取り扱い

著者: 佐竹儀治1 片倉重弘1 坪水義夫1 益満博1 神長憲宏1 遠藤豊1

所属機関: 1昭和大学藤が丘病院内科(消化器)

ページ範囲:P.1513 - P.1517

文献概要

要旨 5mm以下の大腸腺腫は内視鏡的に摘除された全腺腫数の69%を占め,大腸疾患の中で最も日常的な病変である.大腸腺腫の形態は表面隆起型を示すものが82%を占めるが,陥凹型の腺腫も多数存在することを忘れてはならない.5mm以下の早期癌は73.1%が腺腫成分を合併していた.内視鏡的に摘除された5mm以下の腫瘍病変のうち,早期癌の割合は0.1%と低い.この成績に基づいて考えると,5mm以下の大腸病変は日常診療における場合と大腸癌検診における場合とで分けて取り扱ったほうがよいと思われる.日常診療では5mm以下の腺腫と言えども,内視鏡的に摘除されたほうがよく,大腸癌検診では必ず摘除されなければならない病変とは考えなくてよいものと判断する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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