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文献詳細

雑誌文献

胃と腸30巻13号

1995年12月発行

文献概要

今月の主題 小腸画像診断の新しい展開 主題

急性腹症の超音波診断―小腸疾患を中心に

著者: 湯浅肇1

所属機関: 1聖隷三方原病院内科

ページ範囲:P.1627 - P.1636

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要旨 一般に消化管の超音波検査は,腸管内のガスが障害となるので不適当と考えられてきたが,実際はそうでなく,腸疾患が発生すると炎症や閉塞による浮腫や腸管内液体貯溜が起こり,ガスも排除されるため病巣は超音波検査にとって好条件となる.急性腹症は,この点から最も適当な状況で,病巣の存在診断は容易にでき,条件が良ければその組織診断まで推測することができる.以上の理由から,最近は超音波検査は腸疾患の第一選択の検査の1つに位置するようになった.腸疾患は,腸管壁の肥厚と腸管の拡張の要素で構成され,壁の肥厚があれば必ずその部位に病巣があると考えられる.また,腸管壊死の診断は腸管の壁構造の破壊かあるいは腸管壁に付着するhigh echo点の壊死物質の存在によってなされる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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