文献詳細
文献概要
白壁彦夫先生追悼特集 追悼座談会
関西の診断学
著者: 多田正大1
所属機関: 1京都第一赤十字病院胃腸科
ページ範囲:P.1724 - P.1724
文献購入ページに移動 1995年1月8日,快晴の東京・護国寺で行われた白壁彦夫先生の早期胃癌検診協会葬に参列した人の多さ,寒々とした吹き曝しの境内で,粛々として焼香の順番を待つ人並を見て,改めて先生の人脈の大きさに驚嘆させられました.私にとっても先生の存在はあまりにも大きく,先生から教わった消化管診断学,そして教育者としての生き様,いずれも筆舌に尽くし難く,わずかな頁に圧縮して記すことはできません.
先生は機会あるごとに“関西の診断学はなっとらん”と,私たち,関西在住の者を叱咤されていました.常に消化管診断学の王道を歩んでこられた先生にとって,私たちのやっている撮影と読影がまだるっこく見えたのでしょう,度々“もっとしっかりせい”と激を飛ばされました.このようなお言葉をいただくと,“京都と関西の他府県を一緒にしないで下さい,京都の診断学は東京に負けていません”と,幾度か言い返した思い出があります.もっとも雲上の大先生に向かって,素面のときに反論できるはずがなく,酒の席で絡んだのですが…….
先生は機会あるごとに“関西の診断学はなっとらん”と,私たち,関西在住の者を叱咤されていました.常に消化管診断学の王道を歩んでこられた先生にとって,私たちのやっている撮影と読影がまだるっこく見えたのでしょう,度々“もっとしっかりせい”と激を飛ばされました.このようなお言葉をいただくと,“京都と関西の他府県を一緒にしないで下さい,京都の診断学は東京に負けていません”と,幾度か言い返した思い出があります.もっとも雲上の大先生に向かって,素面のときに反論できるはずがなく,酒の席で絡んだのですが…….
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