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文献詳細

雑誌文献

胃と腸30巻2号

1995年02月発行

文献概要

今月の主題 表面型大腸癌の発育と経過 主題症例

経過観察された表面型起源の小さな大腸進行癌の1例

著者: 美園俊明1 西俣寛人2 西俣嘉人2 新原亨1 尾辻真人1 中村勇一3 藤林圭一4 有馬暉勝1 末永豊邦5

所属機関: 1鹿児島大学医学部第2内科 2南風病院消化器内科 3天保山記念病院消化器内科 4鹿児島市立病院消化器内科 5南風病院外科

ページ範囲:P.213 - P.218

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要旨 患者は69歳,女性で,約3年半前の上行結腸進行癌切除後,経過観察を受けていた.7か月前に下血を認め,注腸X線検査を受けたが出血巣を確認できず,今回は内視鏡検査での精査となり下行結腸癌と診断された.途中の2回の注腸検査では,憩室を指標に部位の同定が可能であった.2年半前の注腸所見では3mm程度の結節状陰影として,また7か月前の所見では5~6mmの,中央に溝状の陥凹を伴う低い隆起として描出された.術前では隆起は約9mmの大きさとなっており,術前診断は粘膜下層にmassiveに浸潤したsm癌とした.しかし,術後の組織検査の結果では,癌の粘膜露出部は6×3mmで腫瘍全体の大きさもlcm未満であったが,深達度ssの進行癌であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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