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文献詳細

雑誌文献

胃と腸30巻2号

1995年02月発行

文献概要

今月の主題 表面型大腸癌の発育と経過 主題症例

経過を追えた表面型起源大腸癌の2例

著者: 多田修治1 田上洋一1 小山浩徳2 山田孝吉3 神尾多喜浩4 市原明比古1 池田和隆1 中村太造1 廣田和彦1 大野靖一1 宮瀬秀一1 瀬上一誠1 原口修1 須古修二4 須古博信1 飯田三雄5

所属機関: 1済生会熊本病院消化器科 2小山胃腸科クリニック 3荒尾クリニック 4済生会熊本病院病理 5川崎医科大学内科(消化器Ⅱ)

ページ範囲:P.227 - P.233

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要旨 初回発見時の形態が平坦な隆起型であり,その後浸潤癌へと進展した大腸癌の2例を報告する。〔症例1〕は70歳,男性.初回の注腸X線検査で,S状結腸に浅い中心陥凹を伴う長径11mmの平坦な隆起性病変を認めた.内視鏡検査ではⅡa様の隆起がみられたが生検はGroup3であった.1年9か月後の注腸X線および内視鏡検査では,同部に中心陥凹を伴った長径21mmの結節状隆起を認めた.切術標本では,潰瘍限局型のpmまで浸潤した中分化腺癌であった.〔症例2〕は42歳,男性.内視鏡検査で下部直腸前壁に,長径約7mmの平坦な病変を認め,生検はGroup3であった.5年後,血便を主訴に再び来院し,内視鏡検査で前回と一致する部位に,浅い中心陥凹を伴う平盤状隆起を認め,生検でGroup5の診断が得られた.切除標本では,Ⅱa+Ⅱc型のsmに浸潤した中分化腺癌であった.2例の発見時と切除時における,肉眼所見と組織所見の形態学的変化を考察した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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