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文献詳細

雑誌文献

胃と腸30巻3号

1995年02月発行

特集 早期食道癌1995

主題 Ⅰ.診断 3.内視鏡検査による精密診断

b) 内視鏡所見をどう読むか

著者: 有馬美和子1 神津照雄1 小出義雄1 磯野可一1

所属機関: 1千葉大学医学部第2外科

ページ範囲:P.347 - P.355

文献概要

要旨 現行の食道癌取扱い規約による内視鏡分類を踏まえて,粘膜癌の病型,深達度診断について検討した.一部の例外的な症例を除いて,ほとんどの粘膜癌は0-II型で表現される.IIc型では陥凹が浅く微細顆粒を伴うものまでであればm2,顆粒が少数みられればm3を考える.顆粒が集簇し,肥厚した面を形成している場合はsm浸潤を考えるべきである.内視鏡的にIIa型と診断できるのは,1mm程度の隆起であり,更に白色調で立ち上がりが明瞭な粘膜面に露出した病巣では粘膜癌と診断できる.いずれにしてもIIa型に含まれる病巣の範疇をいかに定めるかは,IIc型の病型診断および深達度診断にも大きく影響を及ほすため重要なポイントであると考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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