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文献詳細

雑誌文献

胃と腸30巻3号

1995年02月発行

文献概要

特集 早期食道癌1995 主題 Ⅰ.診断 3.内視鏡検査による精密診断

c) 内視鏡検査による鑑別診断

著者: 菅知也1 門馬久美子1 山田義也1 荒川丈夫2 榊信廣2 葉梨智子3 吉田操3 川村徹4 小池盛雄4

所属機関: 1東京都立駒込病院内科 2東京都立駒込病院内視鏡科 3東京都立駒込病院外科 4東京都立駒込病院病理科

ページ範囲:P.357 - P.363

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要旨 食道粘膜癌の鑑別診断は,病型により異なる点がある.食道粘膜癌と鑑別を要する疾患には,0-IIa型粘膜癌ではglycogenic acanthosis,乳頭腫,hyperkeratosisがあり,0-IIc型粘膜癌では,異所性胃粘膜,びらん性食道炎,食道潰瘍が挙げられる.0-IIb型食道粘膜癌は,通常観察では粘膜の凹凸がないため,病変の認識はヨード染色によるところが大きい.したがってO-IIb型粘膜癌の鑑別診断は,ヨード不染部の鑑別診断と言ってよい.ヨード染色による不染部の鑑別診断には,ヨード不染の程度や色調,大きさ,形,辺縁の性状,更に周囲濃染の有無に注目して判定すれば,癌であるか炎症の変化によるものかの鑑別は可能である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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