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文献詳細

雑誌文献

胃と腸30巻3号

1995年02月発行

特集 早期食道癌1995

主題 Ⅰ.診断 5.病理診断 c)組織診断

(2) 組織型と増殖・進展様式

著者: 板橋正幸1

所属機関: 1茨城県立中央病院臨床検査科病理

ページ範囲:P.417 - P.430

文献概要

要旨 早期食道癌の組織型と増殖・進展様式について概略を述べた.扁平上皮癌の増殖・進展は種々であるが,上皮内進展様式として,①基底層型,②上皮内全層型,③内腔隆起型,④食道腺の導管・腺内進展があり,上皮下方向進展としては,おおまかに,①釘脚延長型,②膨張圧排型,③樹枝状~網状型,更に明らかな浸潤像としての,④微小浸潤型,⑤小胞巣浸潤型,⑥中~大胞巣浸潤型の6型を代表的なものとして挙げた.特殊な組織型としての,腺癌,腺扁平上皮癌,癌肉腫,腺様嚢胞癌,類基底細胞(一扁平上皮)癌,未分化癌などは一般にsm癌であり隆起性増殖を示すこと,特に腺癌,腺扁平上皮癌は0-Ip型を呈し,後者の3型は上皮下増殖を示すことが多かった.また,深達度の亜分類と脈管侵襲やリンパ節転移頻度との関係を各種文献のデータから,早期食道癌の基準について検討した.その意味で特殊な組織型のものについてはsm癌が多く,その取り扱いを今後再検討する必要があると思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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