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文献詳細

雑誌文献

胃と腸30巻3号

1995年02月発行

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書評「老健法大腸癌検診に対応するための大腸検査法マニュアル」 フリーアクセス

著者: 高野正博1

所属機関: 1福岡高野病院

ページ範囲:P.436 - P.436

文献概要

 食生活の欧米化や高齢化が大きな要因となって,男女ともに大腸癌が急激に増加し死因の上位を占めるようにもなった.

 大腸癌は,一次検診として便潜血検査が利用できる,比較的に悪性度が低い,成育が緩やかである,内視鏡あるいはX線で初期のものでも発見しやすい,早期のものは内視鏡などで侵襲が少なく切除できる,などの特徴があり,ある程度進行していても手術による根治性が高いなど,他の癌に比して大変集検向きの癌である.したがって,これに対して1992年(平成4年)から老人保健法による大腸癌検診が実施されることとなったことは当を得ていると言える.しかし国レベルの検診としては初めてのことであり,実際に集検業務に当たる者にとって,集検を開始するに当たってわからぬことが多く,実際に始めてみると増々疑問点や問題点が生じてくることは想像に難くない.殊に本書でも強調されているように,保健と医療が密に協力し合わねば遂行できない業務である.したがって,かねてよりこのようなマニュアルの出版が強く要望されていた.今回,多田正大,長廻紘両氏編集による「大腸検査法マニュアル」が出版されたことは実に時宜にかなったことだと思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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