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文献詳細

雑誌文献

胃と腸30巻3号

1995年02月発行

特集 早期食道癌1995

主題 Ⅱ.治療法

2. 内視鏡的食道粘膜切除術

著者: 井上晴洋1 出江洋介1 河野辰幸1 竹下公矢1 堀光1 メタセートアッサダー1 中村正徳1 奈良智之1 三宅智1 永井鑑1 吉野邦英1 遠藤光夫1

所属機関: 1東京医科歯科大学医学部第1外科

ページ範囲:P.437 - P.446

文献概要

要旨 早期食道癌の中で,深達度m2までの病変は局所切除によっても根治性が十分に期待できるとの判断から,内視鏡的粘膜切除術を治療の第1選択としている.低侵襲性と切除標本の獲得に最大の特徴がある.われわれはEMRC法を中心とした粘膜切除術を,これまでに早期食道癌44例に施行しており,現在のところ明らかな局所再発は経験していない.5年生存率は95%であり,死亡例は肝硬変による肝不全死が1例,下咽頭癌によるもの1例であった.分割切除(en bloc resectionではないこと)や切除標本の再構築など一部に問題を残すものの,現在のところは早期食道癌に対する最も有力な治療法の1つであると考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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