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文献詳細

雑誌文献

胃と腸30巻4号

1995年03月発行

文献概要

今月の主題 腸結核 主題

腸結核診断の現状―血清診断および分子生物学的診断の意義

著者: 松本誉之1 小林絢三1

所属機関: 1大阪市立大学医学部第3内科

ページ範囲:P.491 - P.496

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要旨 腸結核は今なお臨床の場で忘れてはならない疾患の1つである.その診断は,病歴・臨床症状から,主としてX線や内視鏡による形態学的診断によって行われる.それらにより特徴的所見が得られたり,病理組織学的に特徴的所見が得られた場合には診断は容易である.非特異的な所見しか得られない場合,鑑別が困難な症例においては結核菌感染の証明が不可欠である.従来の培養同定法における時間および感度の問題を解決するため,PCR法による結核菌特異的genomeの証明や,抗cord factor抗体などの特異的診断法が応用されている.その方法の特徴および限界を熟知すれば極めて有用な診断法となる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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