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文献詳細

雑誌文献

胃と腸30巻4号

1995年03月発行

文献概要

今月の主題 腸結核 主題

大腸結核のX線および内視鏡診断

著者: 五十嵐正広1 勝又伴栄1 内藤吉隆1 西元寺克禮1 三富弘之2

所属機関: 1北里大学東病院消化器内科 2北里大学東病院病理

ページ範囲:P.515 - P.524

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要旨 大腸結核症例のうち活動期病変を有する16例のX線および内視鏡所見について検討した.活動期の潰瘍の形態は,不整びらん型88%,輪状型69%,不整型63%,アフタ様びらん型44%などが観察された.活動期病変を有する場合でも周辺に瘢痕萎縮帯や炎症性ポリープ,腸管の短縮,回盲弁の開大などを伴うものが多い.非活動期では多発潰瘍瘢痕,偽憩室,回盲弁の開大などが特徴的であった.活動期病変で結核菌が証明されたものは16例中8例(50%)で生検組織の培養が有用であり,肉芽腫は5例(31%)に証明された.腸結核のX線および内視鏡診断は,主病変のみならず周辺に結核の特徴を見出すことが大切である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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