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文献詳細

雑誌文献

胃と腸30巻4号

1995年03月発行

文献概要

早期胃癌研究会症例

逆流性食道炎を合併した食道乳頭腫の1例

著者: 水谷郷一1 幕内博康1 町村貴郎1 島田英雄1 菅野公司1 千野修1 西隆之1 田仲曜1 松下啓二1 佐々木哲二1 田島知郎1 三富利夫1 福田英彦2

所属機関: 1東海大学医学部第2外科 2福田内科胃腸科医院

ページ範囲:P.573 - P.576

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要旨 64歳,男性の逆流性食道炎を合併した食道乳頭腫の1例を経験したので報告した.食道造影と食道内視鏡検査では,胸部中部食道後壁に径2cmの表面顆粒上の隆起性病変がみられた.病変部はヨード染色で染色された.トルイジンブルー染色では逆流性食道炎のために部分的に染色された.病変部の生検では食道扁平上皮乳頭腫であった.病変部の完全生検のため,内視鏡的粘膜切除術(EMR)が内視鏡的粘膜切除用チューブ法(EEMR-tube法)により施行された.病変部は本法により完全にかつ安全に1回で切除された.組織学的診断は食道の扁平上皮乳頭腫であった.EMRは本例の診断と治療に対して非常に有用であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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