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文献詳細

雑誌文献

胃と腸30巻4号

1995年03月発行

文献概要

症例

胃,小腸,大腸に多発潰瘍を認めたChurg-Strauss症候群(アレルギー性肉芽腫性血管炎)の1例

著者: 西山高志1 井上健一郎1 神之浦潔1 有富朋礼1 大石哲也1 小川敏幸1 川口昭男1 井上哲治1 伊津野稔2 牧山和也2 原耕平2

所属機関: 1春回会井上病院内科 2長崎大学医学部第2内科

ページ範囲:P.584 - P.588

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要旨 患者は43歳,男性.気管支喘息初発6か月後から腹痛,下痢を主訴に当院へ入院した.入院時から,発熱と下腿の紫斑性皮疹がみられた.消化管内視鏡検査で胃,十二指腸,大腸に浅い不整形の潰瘍が多発していた.血液検査では,著明な好酸球増加とIgE高値,RA陽性,血沈亢進を認め,消化管および皮膚生検で,好酸球浸潤を伴う肉芽腫様血管炎の所見を認め,Churg-Strauss症候群と診断した.IVHとステロイド治療によって,諸症状と多発潰瘍は速やかに消失し,好酸球数とIgE値は正常化した.広範な消化管病変を来したChurg-Strauss症候群は文献的にもまれであり報告した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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