文献詳細
今月の主題 colitic cancer―微細診断をめざして
序説
文献概要
colitic cancer(潰瘍性大腸炎を母地にして発症した大腸癌)は,潰瘍性大腸炎に罹患した症例のうち,全大腸炎型で発症から10年以上を経過した症例で合併する率が高くなると言われている.
colitic cancerは早期診断が難しく,予後が著しく不良であったが,直腸生検によるdysplasiaの証明がcolitic cancerのマーカーとして注目されるようになり,潰瘍性大腸炎発症後8~10年を経過した全大腸炎(~左側大腸炎)を対象に,年1回の定期的surveillance colonoscopyと生検(隆起性病変と10cm間隔で採取)を施行し,癌あるいはdysplasiaを証明することが,colitic cancerによる死亡の減少,予防に,最も有効な方法と考えられ,欧米のセンター的病院を中心に行われてきた.また,病理診断に関してはRiddellらを中心としたDysplasia Morphology Study Group(DMSG)が作成した診断基準が広く用いられている(Hum Pathol 14: 931-968, 1983).
colitic cancerは早期診断が難しく,予後が著しく不良であったが,直腸生検によるdysplasiaの証明がcolitic cancerのマーカーとして注目されるようになり,潰瘍性大腸炎発症後8~10年を経過した全大腸炎(~左側大腸炎)を対象に,年1回の定期的surveillance colonoscopyと生検(隆起性病変と10cm間隔で採取)を施行し,癌あるいはdysplasiaを証明することが,colitic cancerによる死亡の減少,予防に,最も有効な方法と考えられ,欧米のセンター的病院を中心に行われてきた.また,病理診断に関してはRiddellらを中心としたDysplasia Morphology Study Group(DMSG)が作成した診断基準が広く用いられている(Hum Pathol 14: 931-968, 1983).
掲載誌情報