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文献詳細

雑誌文献

胃と腸30巻6号

1995年05月発行

文献概要

今月の主題 粘膜下腫瘍の形態を示した胃癌 主題

粘膜下腫瘍の形態を示した胃癌の超音波内視鏡診断

著者: 中村常哉1 鈴木隆史1 小林世美1 大橋計彦2 丹羽康正3 後藤秀美3 福島俊郎4

所属機関: 1愛知県がんセンター消化器内科 2愛知県がんセンター内視鏡部兼放射線診断部 3名古屋大学医学部第2内科 4愛知県立愛知病院内科

ページ範囲:P.787 - P.798

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要旨 粘膜下腫瘍の形態を示した胃癌の超音波内視鏡(EUS)所見について検討した.①粘膜下腫瘍の形態を示すスキルス型胃癌は第3,4層の肥厚を認めスキルス型癌の典型像を示す.②粘膜下腫瘍の形態を示す胃膠様腺癌は第3層に境界明瞭なやや高エコーの腫瘍を認め,迷入膵,脂肪腫との鑑別が可能である.③粘膜下腫瘍の形態を示すlymphoid stromaを伴う胃癌は第3層に境界明瞭な均一低エコーの腫瘤像として認められ,カルチノイド,悪性リンパ腫との鑑別が困難である.④粘膜下囊胞と併存した胃癌は腫瘍の直下の第3層に境界明瞭で類円形の無エコー域を認める.⑤いわゆる粘膜下腫瘍と粘膜下腫瘍の形態を示す胃癌の鑑別診断においてEUSは有用な情報を提供できる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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