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文献詳細

雑誌文献

胃と腸30巻6号

1995年05月発行

今月の主題 粘膜下腫瘍の形態を示した胃癌

主題症例

内視鏡的粘膜切除術により治療しえた粘膜下腫瘍様形態を呈した胃粘膜内印環細胞癌の1例

著者: 望月剛1 成澤林太郎1 本間照1 夏井正明1 吉田英樹1 新井太1 斎藤崇1 本山展隆1 塚田芳久1 朝倉均1 飯利孝夫2 小林正明2 須田陽子3

所属機関: 1新潟大学医学部第3内科 2新潟大学医学部第1病理 3新潟逓信病院内科

ページ範囲:P.807 - P.813

文献概要

要旨 患者は62歳,男性.胃集団検診で異常を指摘され当科受診し,上部消化管内視鏡検査で,胃幽門輪近傍小彎に約10mm大の粘膜下腫瘍様発赤調隆起が指摘された.同病変の生検組織から,粘膜固有層内に充実性膨張性に発育する印環細胞癌が認められ,その表層は正常上皮で覆われていた.病変は肉眼形態から粘膜内癌と診断されたため,病変を内視鏡的粘膜切除術で切除した.切除標本の病理組織学的検討の結果,癌部は6×4mm大,深達度は粘膜内,切除断端は癌陰性で,脈管侵襲は認めなかった.完全切除しえたことを確認できたため,以後経過観察し,現在まで1年6か月経過しているが再発は認められていない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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