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文献詳細

雑誌文献

胃と腸30巻6号

1995年05月発行

今月の主題 粘膜下腫瘍の形態を示した胃癌

主題症例

粘膜下腫瘍の形態を呈した進行胃癌の1例

著者: 三坂亮一1 川口実1 斉藤利彦1

所属機関: 1東京医科大学第4内科

ページ範囲:P.823 - P.826

文献概要

要旨 胃穹窿部に粘膜下腫瘍の形態を呈した胃癌を経験したので報告する.患者は39歳,男性.主訴は心窩部不快感.胃X線検査と内視鏡検査で,胃穹窿部大彎に多発性の小さな潰瘍性病変とbridging foldを伴った粘膜下腫瘍様の隆起性病変を認めた.生検組織診断でGroupⅤ,低分化腺癌と診断された.手術切除標本では穹窿部大彎に大きさ42×40mmで多発する陥凹性変化を伴った隆起を認めた.隆起性病変の主な部位では粘膜下層で充実性の増殖を示し,正常粘膜を下から持ち上げている.癌細胞は低分化腺癌の形をとり,粘膜下層から固有筋層に充実性に浸潤し,一部で深達度ssβであり,ly2,V1でリンパ節転移は陰性(0/18)であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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