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文献詳細

雑誌文献

胃と腸30巻7号

1995年06月発行

文献概要

今月の主題 大腸の悪性リンパ腫 主題

大腸のリンパ装置の特徴と最近の知見

著者: 名倉宏1 窪田満1 大谷明夫1 中村志郎2

所属機関: 1東北大学医学部第2病理 2大阪市立大学医学部第3内科

ページ範囲:P.861 - P.867

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要旨 腸管の中で,大腸は腸内細菌数が最も多く,また排泄物を貯蔵していることから,大腸粘膜はこれらの菌体抗原や腸管内容物の分解産物に曝され,想像を絶する抗原刺激や化学物質の侵襲を受けている.しかし大腸粘膜には,これらを巧みに排除し,組織細胞の障害を防御する機能が備わっている.その主要な役割を果たしているのが,粘膜表面を覆う粘液層および粘膜免疫を中心とした生体防御機構であり,それを担う構造的基盤が消化管リンパ装置である.このリンパ装置はこうした特異な大腸内環境に適応した形態と機能を獲得している.そしてこの生体防御機構の破綻により,大腸粘膜のみならず全身に様々な炎症免疫疾患が惹起される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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